鼻がつまる
鼻が詰まる症状(鼻閉)は、鼻腔内の空気の通り道が狭くなり、呼吸がしづらくなる症状のことです。これは単なる「息苦しさ」だけでなく、嗅覚の低下や睡眠の質の悪化、集中力の低下など、日常生活にさまざまな影響を及ぼします。
鼻づまりの原因はさまざまですが、多くは、かぜに伴う鼻炎、アレルギー性鼻炎、急性・慢性副鼻腔炎などによる鼻の粘膜の腫れや鼻茸(はなたけ)、粘った鼻汁などです。小児の場合はアデノイドが鼻を後ろ(上咽頭)からふさいでしまうことで症状がでる場合もあります。片側だけに鼻づまりが強い場合は鼻の左右を分ける鼻中隔が曲がっていたり(鼻中隔弯曲症)、ときには腫瘍が見つかることもあります。
他の原因として、鼻づまりを改善する点鼻薬を連用することで鼻詰まりがひどくなってしまうことがあり、これを薬剤性鼻炎といいます。また鼻の乾燥や加齢による通気知覚の低下などで、鼻が通っているのにつまったと感じてしまうことがあります。
鼻づまりについて客観的に調べるにはファイバースコピーによる観察やCT検査などを行います。治療は、原因に応じて鼻の処置やネブライザーで粘膜の腫れをとり、投薬を行います。しかし、これらの治療の効き具合や原因によっては手術が必要となることもあります。