食べ物や飲み物、あるいは唾液を飲み込むときに、いつもより時間がかかったり、のどでつかえるような感覚があったり、スムーズに飲み込めない状態を「飲み込みづらい」といいます。飲み込む動きは舌やのど、食道、そしてそれらを動かす神経が協調して行う繊細な動作であるため、どこかに不調が生じることで、飲み込みづらさとして自覚したり、むせてしまう症状となったりします。
飲み込みづらさの原因はさまざまです。風邪やウイルス感染、扁桃炎などによりのどが炎症を起こしていると、痛みや腫れによって飲み込みにくさを感じます。胃酸がのどに逆流する逆流性食道炎では、のどの粘膜に胃酸による炎症が起ることで異物感や飲み込みづらさが生じます。また、加齢による影響や、神経や筋肉の疾患によって飲み込みの動きが弱くなることで、むせやすくなることもあります。さらに、咽頭がん、喉頭がんなどの悪性腫瘍が原因の場合もあります。
飲み込みにくい状態が続くと、食事量が減ってしまったり、誤って気管に入ってしまう(誤嚥)ことで咳が増えたり、場合によっては誤嚥性肺炎につながることがあります。耳鼻咽喉科では口からのどを観察するだけでなく、鼻から内視鏡検査をすることでのどの奥まで検査することで原因に対して治療していきます。「少し飲み込みにくいだけだから」と放置せず、違和感が続く場合は早めにご相談いただくことをおすすめします。