魚などを食べている最中や食後に「骨がのどに刺さったかもしれない」という症状を感じて来院される患者さんは少なくありません。小さなお子さんからご高齢の方まで、誰にでも起こりうる身近なトラブルです。
魚の骨を飲み込んでしまっても他の食物とともに消化されてしまうことが多いのですが、どこかに引っかかって(刺さって)しまうこともあります。のどに刺さってしまうことが多く、扁桃や舌の付け根に生じることが多いです。下咽頭と呼ばれるのどの奥の方や、その先の食道に見つかる場合もありますし、胃腸の粘膜に刺さる場合も稀にあります。また、「骨が刺さった」と感じても、本当に骨が残っているとは限りません。骨などが通り過ぎる際にのどの粘膜に傷がつき、その傷が痛みや違和感の原因となることがあります。
耳鼻咽喉科では、まずのどの状態を丁寧に診察します。口をあけていただいて見える範囲だけでなく、内視鏡を使用してのどの奥まで確認することもあります。骨が見つかれば、多くの場合は外来で安全に取り除くことが可能です。骨が見当たらない場合は、数日から1週間程度の経過とみてゆく中で徐々に改善するのを確認してゆきますが、痛みが続いたり、発熱などの症状が出現したりした場合は骨がのどの粘膜の中に埋まってしまっている可能性があるので注意が必要です。
昔から「ご飯を丸飲みすると骨が取れる」と言われることがありますが、この方法はおすすめいたしません。ご飯に押されて骨がさらに深く刺さってしまったり、粘膜を傷つけたりすることがあるためです。また、ご自身で指や箸を使って取ろうとすると、かえって傷を広げてしまうこともありますのでお控えください。
飲み込むときの痛みや違和感が続く場合は、早めの受診をおすすめします